円径上でランニング・ショテッシュ

先週、某レコード店で例の百円市があり、近くで用があったのでチラッと寄ってみた(積極的に行ったわけではないことを何のための自己弁護かわからないが強調しておく)。
段ボールに入ったレコード達をすごいスピードで血眼になって掘りまくる人たち。文字通りエサ箱を漁る獣のようだ。なんかもう言わずにいられないからこんな所で言ってしまうが、なにが腹立つって何枚もレコードをキープして階段とかで検盤してたりしてて、そこまでなら目をつむるのだがなんかスマートフォンかなんかでレコードの内容をいちいち検索してるやつとか見るとさすがに温厚な自分でも胸ぐら掴んでどつきまわしたくなってくるからもう気にしないこと見ないことにしている。
まあそんなに嫌なのは、おそらく自分にもちょっとそういったやばい目をしてレコードを掘っている時があったりするためだからかとも思う。人の振り見て我が振り直せということだろう。

で、私は平静を装って英国貴族のように優雅にレコードを眺める。というのはまったく面白くない冗談だが、もう短時間で直感で『ありそうなところ』だけを見る。そして『いま聴きたいもの』だけを買う。
そしてめっけました、「フォークダンスハイライト」。例の(なにが例なんだか)日本フォークダンス連盟が解説、カントリー・メロディアンズというグループ?が演奏というものだ。この1枚だけ購入しさっさと撤収。そう、1964年ミンガスセクステットにおけるオスロでのライブ、”orange was the colour of her dress〜”でトランペットのジョニー・コールズのソロ最中にほくそ笑むドルフィーのような表情を浮かべながら。

このレコードよかったです。なんというか演奏者の個性を埋没させたような熱の入らないあっさりした演奏というか単に平凡さというのか、旋律すらも伴奏になっているというかそんなものが妙に新鮮。ミッキーマウスなどの着ぐるみに入っている、中の人の無表情さを想像する。バンジョークラリネットも聴けたしね。

さて畑仕事ぢゃ。